イチゴやモヤシ、小松菜など、果物や野菜の復活ワザを紹介します。
お湯や氷水、お酢などを使うことで、シャキッとしちゃうのだ。
「ビーバップ! ハイヒール」 より 「~ STOP 栄養ロス ~ 覚醒する野菜」の後編。

□ 果物 野菜 復活術

前編では、野菜の栄養をしっかり摂る方法を学びました。
ここからは、別の視点になります。
気をつけていても、ついうっかり、冷蔵庫に放置してしまうこと、ありませんか?
そんな時は、このやり方はどうでしょう?
<イチゴの復活>

おいしいイチゴですが、傷んじゃうと、テンション下げ下げ。
超がっかりです。

確かにね~。

イチゴが傷む原因は、ポリフェノールの酸化なんです。
冷蔵庫に入れていても、数日たつと、酸化してしまうのだ。
そこで、こんな方法があります。
なんと、「お湯」を使う。
「ヒートショックプロテイン」という言葉、知ってますか?
直訳すると、「熱・刺激・たんぱく質」。
(HSP、熱ショックたんぱく質ともいう)
実はこれが、傷んだ細胞を修復してくれるんです。
ヒートショックプロテインは、熱による刺激で、すごく増えるんですよ。
その性質を、利用するってわけ。
<方法>
傷んだイチゴを、45℃から50℃のお湯に入れます。
すると、2分ほどで、色つや、ハリが、復活する。

(復活するといっても、限度がありますが…)
さらには、45℃のお湯にイチゴを浸けると、カビの発生率が 1/10 になるという話まである。
これまた、お得ですね。
<もやし>

安くて価格が安定している、もやし。
家計的にも、助かります。
でも、足が速いという難点がありますよね。
日持ちせず、すぐに傷んじゃう。
かといって、冷凍するわけにもいきません。

う~ん、八方ふさがりですね。
どうしたらいいんでしょう?

実は、「チルド」を使うといいんです。

チルド室って、お肉とかの?

手順があります。
まず、ジップロックなどの保存用袋に もやしを入れ、電子レンジで 20秒加熱する。
それから、冷蔵庫のチルド室で保存するんです。
これだと、長持ちする上に、栄養だって損なわないのだ。
なんせ、ゆでてませんから。

さらに、傷んだもやしを復活させる方法もあります。
使うのは、「酢」と「砂糖」。
ボウルに、水 1リットルを入れます。そこに、酢と砂糖 それぞれ大さじ1 を加える。
そこに、もやしを3 分間浸けるだけ。
砂糖には、吸水を早める作用がある。
お酢には、抗菌作用が。
これらの作用で、もやしが復活するのです。

<小松菜がしおれてしまったら>

こんなことありません?
野菜室に放置してしまった小松菜が、しなしなに。

やっちゃうんだな~これが。

傷んでしまう理由は、エチレンガス。
野菜は収穫されてからも、呼吸してるんです。
その際、エチレンガスを出すのですが、このガスは野菜を成熟させる働きがあるんですね。
つまり、長く放置すると、老化を促進させてしまうってわけ。
でも、ちゃんと復活させる技があります。
それは、「氷水を使う」こと。
葉物野菜を氷水で急激に冷やすと、食材の生命機能が低下するため、呼吸数が減少するんです。
これにより、老化を抑制することができるのだ。
20~30分、氷水に浸けるとよい。
この間に、細胞から失われた水分が、補われます。

ちなみに、小松菜は、冷凍することも可能。
適度な大きさに切って冷凍しておくと、自然解凍するだけで、そのまま「おひたし」になります。
簡単でしょ。
<タマネギの保存方法>

エノキさん、タマネギを買ってきたら、どうやって保存しますか?

葉物野菜と違って、タマネギは常温保存してます。
うちの田舎では、つるしてましたけど。

実は、タマネギも、あることに気を遣えば、栄養がグンと増えるんですよ。
「ケルセチン」という栄養成分があります。
この成分、嬉しい効果を持っていて、動脈硬化を予防してくれるんです。
次に示す方法は、それを増やす技。
まずタマネギの皮をむきます。
それから、日光浴させる。
長いですが、約1週間日光に当てると、ケルセチンの量が増えるのだ。

いろいろと復活ワザを紹介しました。
ただし、傷むにも限度がありますから、注意してね。
目で見て、ニオイを嗅いで、判断してください。
分からなかったら、家族に聞く。
また、腐らせないよう、冷蔵庫はこまめにチェックしたいですね。
□ 調理の方法で

調理法次第で、栄養素的にお得になることが。
<たまご>
卵の栄養をガッチリつかみたいなら、「ゆで卵」が おススメ。
殻のまま調理するので、栄養素が逃げないのです。
また、ビタミンDには、急激に熱すると壊れてしまう特徴がある。
なので、ゆっくりと加熱すると、なおよい。
<さば>
「水煮缶」がおススメ。
缶詰を作る際、生のまま缶に入れ、調理しています。
したがって、栄養素が丸ごと閉じ込められているのだ。
骨だって、やわらかくなって、食べられる。
EPAやDHA、カルシウムなど、健康効果が期待できる栄養素が豊富です。

最近は人気で、品薄らしいですね。
スパゲティに入れても、おいしいんだ。

前編 → 【野菜】 栄養を効率よく摂る方法
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