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【脂質異常症】 チョビッと有酸素運動/ゲンキの時間

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6年目に突入する、「健康カプセル! ゲンキの時間」。

セットも、リニューアルされました。


今回のテーマは、「脂質異常症」


中性脂肪が多くなる原因。

 → 炭水化物や果糖の摂りすぎ。


悪玉コレステロールが高くなる原因。

 → 吸収しやすい体質の可能性。


代謝をアップさせる、チョビッと有酸素運動。



ドクネット:東京慈恵会医科大学附属柏病院 副院長 中央検査部教授 吉田博。

ゲスト:宮本慎也。

ゲンキスチューデント:春香クリスティーン。

ゲンキリサーチャー:深沢邦之。



2017年4月2日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「~ 中性脂肪・コレステロールを下げるには!? ~ 脂質異常症の意外な落とし穴」からのメモ書きです。




ゲンキの時間 脂質異常症 血液ドロドロ生活と改善法




脂質異常症


ササミ
番組冒頭、お医者さんから、こんな指摘が。

「脂質異常症の放置は、少しずつ命の危険が近づいていると考えてください」


血液中のアブラであるコレステロールや中性脂肪などのバランスが崩れた状態、それが「脂質異常症」です。

放っておくと、脳卒中や心筋梗塞など、命に関わる重大な病気になることも。



【脂質異常症】


LDL コレステロール値が高く、 HDL コレステロール値が低い状態。心筋梗塞こうそくや狭心症など動脈硬化性に罹患するリスクが高くなるとされる。(大辞林)


血液中のコレステロールや中性脂肪など脂質の値に異常がある状態。以前は「高脂血症」とよばれていた。この状態を放置すると動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞などさまざまな生活習慣病の危険性が高まる。(大辞泉)




今回は、そんな脂質異常症の原因から対策まで、勉強しちゃいましょう。





まずは、脂質異常症の診断基準から。


 中性脂肪 150mg/dL以上

 悪玉(LDL)コレステロール 140mg/dL以上

 善玉(HDL)コレステロール 40mg/dL未満



このうち、1つでも当てはまると、脂質異常症と診断される。



この値を覚える語呂合わせを、深沢さんが教えてくれました。

「中世以降 悪役衣装は 派手だがヨレヨレ」

(中性脂肪 150 悪玉 140 HDL 40)


まあ、覚えなくても、検診結果の横に書いてあると思いますが。





脂質異常症のゲンキチャレンジャー、5人が集合。

健康のためにいろいろやっているそうなのですが、そこには意外な落とし穴が。


よくならない数値の謎を解明すべく向かったのは、千葉県は柏市にある 東京慈恵会医科大学附属柏病院。

副院長で中央検査部教授の 吉田博 先生に、解説していただきます。


まず、見せてくれたのは、採血した血液を遠心分離器にかけたもの。

血漿(けっしょう)と赤血球に分かれています。

健康な人の血漿は、黄色がかっていて透明だ。

でも、脂質異常症の人の場合、白く濁っている。


脂質異常症の血液


白く濁って見えるのは、中性脂肪などのアブラ。


こんな状態を見るとビックリしますが、脂質異常症というのは、基本的には症状がないのだそう。

だから、気づきにくい。

知らず知らずのうちに、動脈硬化など、怖ろしい病気が始まっていくことも。



ゲンキチャレンジャーの5人も、検査してみました。

すると、全員、基準値をオーバーしていた。

ある男性は、中性脂肪の値が「715」。

基準値の5倍近くだ。




中性脂肪と食事


ササミ
男性2人は、中性脂肪の値がオーバー。

その原因は、何なのでしょうか?



中性脂肪は、生活する上でのエネルギー源でもあります。

しかし、増えすぎてしまうと、血管に負担をかけ、傷つけてしまうんですね。

また、内臓のまわりについて、メタボの原因にもなる。



中性脂肪が多い場合、食生活を見ると、原因が見えてくるといいます。



<炭水化物の摂りすぎ>


炭水化物は、中性脂肪を作るための材料になるんです。


食べた炭水化物は分解され、ブドウ糖となって、血中を流れます。

これが、筋肉や細胞のエネルギー源として代謝される。

しかし、炭水化物を多く摂りすぎると、代謝しきれなくなり、結果、中性脂肪へと変化してしまうのです。


1日の摂取カロリーのうち、炭水化物が占める割合は、「50~60%」が理想とされています。

炭水化物は、カボチャやイモ類にも多く含まれているので、摂りすぎには注意が必要なんですね。




<甘いものと果糖>


甘いものは糖分やカロリーが高いので、中性脂肪を高める原因になる。


果物の糖分も、中性脂肪を上げる原因に。

ビタミンやミネラルなどを豊富に含む果物ですが、同時に、糖の一種である果糖も多く含んでいるんです。

果糖は、炭水化物が変化するブドウ糖と比べて、代謝されにくく、中性脂肪へと変化しやすいのが特徴。


中性脂肪が高い人は、1日にミカン1個、または、リンゴ半分程度を目安に、制限を心掛けるとよいそうです。

清涼飲料も、果糖を多く含んでいる場合があるので、注意してくださいね。




悪玉コレステロールが高くなる原因


ササミ
女性3人は、悪玉コレステロールが高くなっていました。

こちらの原因は、何なのでしょうか?



コレステロールは本来、身体にとって大切なもの。

細胞膜やホルモン、胆汁酸などを作る材料になります。


そんなコレステロールを全身に運ぶのが、悪玉。

余分になったコレステロールを回収するのが、善玉の役割。


このバランスが乱れ、悪玉が増えたり、善玉が減ったりすると、血液中に余分なコレステロールが残り、血管壁に沈着。

プラークと呼ばれるコブのようなものを、作ってしまうのでした。

それが、動脈硬化。放っておくと、心筋梗塞や脳卒中などの引き金になってしまうんです。


動脈硬化は、生活習慣などから、男性の方がなりやすいと言われていますが、女性も十分な注意が必要。

女性は、女性ホルモンがあることで、悪玉コレステロールが低く抑えられています。

ところが、閉経を境に、悪玉コレステロールが高くなってくるのだとか。



そこで大事になるのが、食習慣。



<卵>


卵の中には、コレステロールがたくさん含まれています。

特に、黄身に多く含まれているんですね。


全卵 100g あたりのコレステロール含有量は、420mg 。

卵黄に限ると、100g あたり 1400mg と桁違い。



食事で摂るコレステロールの吸収には個人差があって、体質に関係ある。

それを示す、こんな実験データが。

被験者110人に、卵3個分のコレステロール 750mg を、2週間以上続けて摂取してもらいました。

すると、全体の65%は、数値に変化が見られませんでした。

ところが、残りの35%は、悪玉コレステロールが10%以上も増加したんです。



そして、卵の食べる量を気にしている人にも、意外な落とし穴が。

それが、スイーツ。


シュークリームやエクレアの中には、カスタードクリームが入ってますよね。

そこに、卵黄が使われています。

また、外側の生地にも、卵が使われている。

シュークリーム1個につき、卵半分のコレステロールに相当するそうです。


悪玉コレステロールが高い人は、脂肪分の少ない和菓子がおススメ。

ただし、食べすぎには注意してくださいね。




悪玉コレステロールが高いなと思ったら、「ひょっとしたら、食材から吸収しやすい体質なのかもしれない」と疑い、食事には気をつけてください。


他にも、魚卵やレバー、シラスなどが、高コレステロール食材。

数値が高い人は、なるべく避けましょう。




<油>


一度油で揚げた料理を、あとでレンジでチンして、温め直して食べる。

そんな時、すべてではないのですが、油が性質を変えてしまうことがあるのだそう。

揚げ物は、再加熱や揚げ油の再利用、また調理から時間がたち空気に触れることで、「酸化コレステロール」という物質が生まれることがあるんです。

これが悪玉を高めたり、動脈硬化を進行させる原因になる。


揚げ物を調理する際には、少ない油で揚げ焼きにしたり、揚げ油は なるべく少ない使用回数で処分するのがおススメらしい。
 



ドクネット


引き続き、東京慈恵会医科大学附属柏病院の動脈硬化専門医 吉田博 先生に、教えていただきます。



と、ここでクイズ。



Q)悪玉コレステロールが高い人にとって、より注意が必要なおやつは、どっち?

 A:プラリーヌ(アーモンドの砂糖がけ)。

 B:チョコレート。











答えは、「 B:チョコレート 」

チョコレートには、動脈硬化予防に効果的な「ポリフェノール」が含まれています。

でも、同時に、「飽和脂肪酸」という常温では溶けない油脂(ココアバター)が含まれているため、摂り過ぎると、悪玉の数値が高くなってしまうのだ。
 



中性脂肪 改善プラン


ササミ
まずは、中性脂肪の改善プラン。



<水溶性食物繊維>


中性脂肪・悪玉コレステロールの改善は、摂取カロリーの適正化が前提です。

それプラス、水溶性食物繊維を、しっかり食べるとよい。


海藻類や豆類に多く含まれる水溶性食物繊維は、中性脂肪やコレステロールを吸着し、排出を促してくれるんです。

中でもおススメなのが、コンニャク。

コンニャクには、水溶性食物繊維に加え、それと同様の働きをする「グルコマンナン」も豊富。

さらに、体内で水分を吸収し、膨張する性質があるため、満腹感を得ることができる。


また、青魚に含まれる「DHA・EPA」も、中性脂肪を下げるのに効果的です。


中性脂肪を下げる食材




食事だけではなく、運動習慣も大切。


吉田先生が、イスに座ってできる簡単エクササイズを紹介してくれました。



<チョビッと有酸素運動>


(1) 背もたれに、拳1個分のスペースを作り、姿勢よく座りましょう。

(これだけでも、普段使ってない筋肉を使うことになる)

(2) その状態で片足を上げ、10秒キープ。

(呼吸は、止めないようにしましょう)

(3) 左右を入れ替え、3セット。これを、1日に3回、行ってください。

これで代謝アップが望めるのだそう。



チョビッと有酸素運動


 



悪玉コレステロール 改善プラン


ササミ
続いては、悪玉コレステロールの改善プランです。


おススメは、タマネギや大豆製品だという。

タマネギに含まれる「ケルセチン」や大豆たんぱくは、食品に含まれるコレステロールの吸収を穏やかにしてくれるんです。

ちなみに、タマネギのケルセチンは 熱に強く 水に溶けやすいので、スープなどでも OK。


また、ブロッコリーやキャベツに含まれる特有のアミノ酸は、コレステロールの排出を促してくれます。

この成分も熱に強いので、加熱調理では壊れないのだとか。


悪玉コレステロール 改善プラン



酸化コレステロール対策には、抗酸化作用のある「色の濃い野菜」を。


酸化コレステロール対策





これらをもとに、5人のゲンキチャレンジャーが、1週間の生活改善に挑戦。

その結果が、これ。


<中性脂肪>

 Aさん:715 → 146。

 Bさん:335 → 120。


<悪玉コレステロール>

 Cさん:185 → 161。

 Dさん:145 → 135。

 Eさん:152 → 140。



全員、数値を下げることに成功しました。

(もちろん、効果には個人差があります)




生活習慣を変えても数値が改善しない場合は、遺伝性の可能性もあります。

医療機関を受診し、適切な治療を行ってください。






コレステロール・中性脂肪を下げるおいしい献立3週間






来週のゲンキの時間は、マスターズゴルフのためお休みです。




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