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【牡蠣】生食用と加熱用の違い&カキペースト&から揚げ/ためしてガッテン

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今週のテーマは、「カキ」


安全な食べ方は、中心部を 85~90℃で 90秒加熱。


生食用 vs 加熱用。

ぷっくりしているのは、どっち?

違いは、いかだの場所だった。


安心鍋の作り方。

ガンガン焼き(蒸し焼き)。


伝統料理、すりながし。

カキペースト。


から揚げは、二度揚げがポイント。



2016年2月10日放送の「ためしてガッテン」より、「安心! 激うま! カキ完全調理術」からのメモ書きです。




ためしてガッテン カキ料理




カキの安全な食べ方


ササミ
今回のテーマは、今が旬の「牡蠣(かき)」


でも、食あたりの不安も。

そこでガッテンが、ちゃんと加熱しているのに おいしい食べ方を、紹介してくれましたよ。

安心で激ウマな世界が、そこに。


出演者の中にも、カキにあたった経験がある方が。

志の輔さん、清水ミチコさん、山瀬まみさん。

けっこう、いますね。

それでも、カキの誘惑には勝てないようです。



2015年12月9日放送の「緊急追跡ノロウイルス 新型対策&予防SP」。

その回では、カキなどの二枚貝が感染のリスクになることが、紹介されました。


カキを安全に食べるには、このようにすればよい。

「カキの中心部を85~90℃90秒加熱


厚生労働省のページにも、こう書かれてあります。

「ノロウイルスの汚染のおそれのある二枚貝などの食品の場合は、中心部が85℃~90℃で90秒以上の加熱が望まれます」

「中心部が」というのを、お忘れなく。



でも、これを厳密にやったら、どうなるんでしょう?


ある家族に協力していただき、実験です。

カキの中心部に、温度センサーを刺して、お鍋の中へ。

85℃を越えたのを確認してから、さらに、90秒加熱。

この時、100%安全に食べるための加熱時間は、煮えた鍋に入れてから およそ 8分でした。


さあ、食べよう!

としたんですが、顔が曇っちゃいましたね。

カキが、小っちゃくなってる。


8分加熱した牡蠣


お味も、イマイチみたいだ。

プリプリ感がなくて、ビミョー。



スタジオに登場したのは、同じ調理法なのに、もっと大きなカキ。

しかも、プリプリです。

この差は、な~に?



差は、スーパーで買う時点で、生じてたんです。

小さくなったのは、「生食用」。

そうならなかったのは、「加熱用」。


でも、そもそも、生食用と加熱用の差は、何なのでしょうか?




生食用と加熱用の違い


ササミ
生食用のイメージといえば、安心、新鮮など。

でもそれは、あくまで、イメージです。

実際のところは、どうなんでしょうか?


スーパーで買う人の中には、加熱して料理する時でも、生食用を使う人がいるようです。



生食用と加熱用の違いを知るために向かったのは、広島県。

カキの産地だけあって、海には、いたるところに、養殖のための「カキいかだ」が浮かべられています。

さて、肝心の差は、どこにあるのでしょうか?



違いは、「カキのいかだがある場所」

 加熱用:岸の近く

 生食用:陸地から離れた沖合

陸地からの距離にあったんですね。



場所によって、見た目にも、違いがあります。


加熱用と生食用


加熱用の いかだのある海には、植物プランクトンがいっぱい。

逆に、生食用の いかだがある場所には、ほとんどいません。

加熱用の海域の方が、カキのエサとなる植物プランクトンが多いんです。


川から海へと流れ込んでくる水には、下水処理場をへた後の生活排水、森や山からしみ出てくる水が。

そしてそれらには、窒素やリンといった、いわゆる栄養分が、豊富に含まれているんです。

植物プランクトンにとって、窒素やリンは ごちそう。

そして、カキにとっては、植物プランクトンがエサに。


でも、デメリットもあります。

川から流れてくるものの中には、菌やウイルスが。

これも、カキは食べちゃうのです。

こうなるともう、生では食べられませんね。


逆に、沖合で育つと、菌やウイルスの心配がありません。

けれど、エサとなる植物プランクトンは、少ない。


実は、生食用のカキは、水分がとても多い

加熱用のカキは、生食用に比べ、うま味でいうと2倍。

疲労回復に効くといわれるタウリンは、1.4倍。

免疫力をアップするといわれる亜鉛は、2.3倍。




カキの養殖業者さんも、こう教えてくれました。

「こういう生食用のカキを鍋に入れたら、縮む。加熱用だったら、縮まない」



冒頭の実験で使ったカキは、生食用だったのです。

だから、縮んじゃった。



生ガキの つるんとした食感を楽しみたいときは、生食用。

鍋などで、カキの濃厚なうまみを楽しみたい時は、加熱用。



しっかりと加熱する時には、加熱用でいいんですね。

というか、生食用は縮んじゃう。

だけど、「中心部を 85~90℃で 90秒加熱」を忘れずに。




ササミ
加熱用は、うま味と栄養素が豊富!

加熱しても、縮みづらいんです。

エノキ
ガッテン! ガッテン!




安心鍋の作り方


<安心カキ鍋レシピ>

使うのは、加熱用のカキ。

[選ぶポイント]

 (1) 色が黄みがかったもの。

 (2) 貝柱の下が盛り上がったもの。



[作り方]

2~3人前だと、加熱用カキが 200g で、水が 約1.2リットル。


(1) まず、野菜などを先に入れて、煮ます。

(2) カキは、沸騰した中に、最後に入れる。

加熱時間は、8分です。

この間は温度が下がるので、途中で他の具材を足さないでください。

ただし、人差し指からはみ出るような大きなカキ(25g以上)の場合は、加熱時間 9分が目安。



安心カキ鍋レシピ






ガンガン焼き


ササミ
こんな食べ方も。

その名も、「ガンガン焼き」だ。


これは、北海道や東北の漁師さんたちの食べ方。

缶を使って、蒸し焼きにするわけですね。

蒸し焼きにすることで、身の縮みが最小限に抑えられて、最高のプリプリ感になるのだとか。



家庭での作り方は、こちら。


<蒸し焼き>


材料:2~3人前

 加熱用カキ:200g

 水:150ml

 酒:150ml


(1) 加熱用のカキを皿に並べて、蒸し器に、酒と水を 1:1 で合わせたものを入れる。

(2) 加熱する時間は、強火で5分、中火で4分。計9分になります。



ガンガン焼き カキの蒸し焼き





すりながし&ペースト


ササミ
スタジオに運ばれてきたのは、生ガキ。

岩手県は広田湾のものです。

大きくって、プリップリだ。

食べたみなさんは、幸せそう。



と、ここで、映像が流されました。

海の中のカキから、白いものが噴き出しています。


実はこれ、カキの卵子。

精子は、ヒモのように出ています。


では、スタジオで 食べているカキは、オスなのでしょうか? メスなのでしょうか?



答えは、どちらでもない。

カキは産卵期が夏なのですが、4月くらいに初めて、オスとメスに分かれるのだそう。

そして、分かれる前が、一番おいしい。

どちらになってもいいように、一番 栄養を蓄えている時期が、今なのです。





次に紹介するのは、古くから和食の世界に伝わる、カキの料理法。

その名も、「カキのすりながし」


和食の達人、舘野雄二さんが教えてくれました。


カキを鍋に入れて、日本酒を少々加える。

強火にかけるのですが、ぐつぐつ煮立ってきても、火は弱めません。

強火で煮詰め、水分を飛ばしていくことで、うま味を凝縮させるのです。

それを、フードプロセッサーにかけ、ペーストにする。

カキを、調味料として使うのだとか。


これを、味噌を溶いたダシの中に入れ、のばしていく。

とろとろで風味豊かな、カキのすりながしのできあがりだ。


カキのすりながし


舘野さん曰く、「姿はないけど、うま味はちゃんと」「飲むカキ」。


味覚センサーの測定でも、証明されましたよ。

加熱しただけのカキに比べ、ペーストにしたカキは、うま味と塩味が増えていた。



「麺や佐市」には、カキペーストを入れたラーメンがあるそうです。

カキをまるごと すりつぶして入れることによって、化学調味料に負けないくらいの、うま味や持ち味が出てくる。




ガッテン料理班が考案した料理は、こちら。


 カキペーストごはん。

 (ペースト20g、醤油 小さじ1)


 カキペーストのクラムチャウダー(牛乳に溶いただけ)。

 (ペースト 25g、牛乳 150ml、塩・粗びきコショウ 少々)


 カナッペ(ペーストを生クリームでやわらかくしている)。

 (ペースト 10g、生クリーム 30ml、塩 ひとつまみ)



カキペーストのアレンジ





さあ、肝心のペーストの作り方です。


<カキペーストの作り方>


材料:

 加熱用カキ:300g

 酒:大さじ3


(1) 鍋に、加熱用カキとお酒を入れ、フタをして、火にかけます。

強火で 2分、中火で 5分。計 7分、加熱する。

時々まぜて、煮詰めていきます。

最後に強火で、水分を飛ばしてください。

(2) これを、フードプロセッサーに入れて、細かなペースト状にする。

(3) すぐに使わない場合は、ジップロックなどの密閉袋に入れて、冷凍庫で保存。

約1か月は、保存可能なのだそう。

薄い板のようにしておけば、使いたい分をポキリと折って、使える。



カキペースト


いろいろと、アレンジできそうです。




カキのから揚げ


ササミ
突然ですが、問題です。

カキの漁獲・生産量、世界一は ど~こだ?




実は、日本は 第4位なんです。

アメリカが2位で、中国が1位。


ただ、中国でも、生では食べないようですね。

中国でよく使われるのは、干物。

「干し柿」ならぬ、「干し牡蠣」。

干すことで、うま味がさらに増すといいます。



中国料理店「赤坂四川飯店」の鈴木広明 料理長が、家でも作れる加熱料理を教えてくれました。


まずは、カキをボイルする。

しっかりと味付けして、片栗粉をまぶして、揚げます。

「カキのから揚げ」ですね。

ポイントは、二度揚げ。

余熱でしっかり火を入れたあと、もう一度、揚げるんです。

これで、パリッとするし、うま味が凝縮される。

表面パリパリで、中はフワフワ。



<カキのから揚げ>


使うのは、加熱用のカキ。

1個 20g くらいのサイズのもの。


(1) 鍋に、水500ml、塩小さじ1を入れ、沸騰させます。

そこにカキを加えて、8分間加熱。

(2) 水気をよく切ったら、コショウ少々をふる。

(3) 片栗粉を全体にまぶすのですが、ヒダの中まで、まぶしてください。

(4) 200℃の油で、1分揚げます。

引き上げて、3分間、放置。

そしてもう一度、1分揚げる。



カキのから揚げ


二度揚げすることで、パリッとおいしくなるのでした。






NHKためしてガッテン 脳から「うまい!」と感じるゼロしおレシピ超減塩術 (生活シリーズ)



おいしい貝の本 (エイムック 3212)


 





エノキ
生食用=新鮮というイメージがありましたが、違うんですね。

ササミ
鍋にするには、加熱用の方がいいんだ。

エノキ
から揚げも おいしそうだし、ペーストはいろいろと応用できそう。

ササミ
格下に見られがちだった加熱用ですが、今回の放送で、株を上げましたね。

用途によって、使い分けを。

それぞれに、よい点があります。





次回は、

点鼻薬を使うと悪くなるって、ホント?

ペットボトルで、解消できるの?

山瀬さんは、ホントに 鼻づまりなの?

「鼻づまりがスッキリ! 開通SP」。





健康プレミアム Vol.9 2016年 01 月号 [雑誌]: NHKためしてガッテン 増刊



NHK連続テレビ小説 ごちそうさん レシピブック






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