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【脳疲労】 慢性疲労症候群/健康カプセル! ゲンキの時間

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疲れの原因は、脳の炎症だった。

マスキングに要注意。

「飽きる」「眠くなる」「ミスが増える」

3つのサインに気づいたら、休憩しよう。


慢性疲労症候群、体験談と見分け方。



ドクネット:理化学研究所 ライフサイエンス技術基盤研究センター 片岡洋祐。

ナカトミファテイーグケアクリニック 院長 中富康仁。

ゲンキスチューデント:春香クリスティーン。

ゲンキリサーチャー:レッド吉田(TIM)。



2017年4月16日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「~ なかなか取れない疲れ ~ その原因は脳にあった」「生活激変! 慢性疲労症候群」からのメモ書きです。




ゲンキの時間 脳疲労と慢性疲労症候群




脳疲労とは?


ササミ
なかなか取れない、疲れ。

その原因が、脳にあるかもしれないそうです。

今回のテーマは、ズバリ、「脳疲労」

意外なメカニズムとサインとは?




まずは、疲労の知識について、基礎クイズです。



Q)次の3つの中に、間違いがあります。どれでしょう?

 A:寝不足は、疲労の原因。

 B:疲労の原因物質は、乳酸。

 C:疲労回復には、ビタミンB1がよい。











答えは、「B:疲労の原因物質は乳酸」

乳酸とは、運動すると体内に増える物質。

最近の研究では、疲労につながらないことが分かってきており、むしろ、疲労回復を促進する役割があると言われている。






自分は疲れにくいと思っている人ほど、要注意!

見落としがちな、3つのサインがあるといいますよ。



疲れの謎を解明してくれる専門家は、この方。

理化学研究所 ライフサイエンス技術基礎研究センターの 片岡洋祐(かたおか ようすけ)さんです。


片岡先生によれば、身体のある部分が傷ついたり、炎症を起こしたりして、疲労が溜まるのだという。

そのある部分とは、「脳」


疲れの原因は、「脳の炎症」だったんですね。


仕事や生活のストレスが溜まると、神経の炎症が起こる。

その結果、神経伝達機能の低下を招き、それが元となって、疲労感が誘発されるのだ。


 生活ストレス → 神経の炎症 → 神経伝達機能の低下 → 疲労感


どこかで脳を癒してあげないと、慢性的な脳疲労状態に陥ってしまう。


脳と疲労のメカニズム




脳の神経が炎症を起こすことなどによって現れる、疲労感。

それがいつまでも取れない状態が続くと、慢性的な脳疲労を起こしてしまうんです。


この脳疲労、ふだん私たちは、どの程度、自覚しているのでしょう?


東京都は新宿区にある「パルシステム生活協同組合連合会」で、取材させてもらいました。

オフィスで、4人のゲンキチャレンジャーを選抜。


 Aさん(47歳男性):疲れは溜まりにくい。

 Bさん(51歳男性):疲れは溜まりやすい。

 Cさん(42歳男性):疲れは溜まりにくい。

 Dさん(32歳女性):疲れは溜まりにくい。


Bさん以外は、疲れは溜まりにくいという自覚です。


4人の様子を、朝から夕方まで、ウォッチング。

全員、同じ部署で働いており、パソコン作業が中心のデスクワークです。

最後には、1日の疲れ具合も測定した。


使ったのは、「疲労・ストレス測定システム」。

自律神経の状態から、疲労度を測定します。


すると、意外な結果が出ました。


 Aさん → 7.9 。

 Bさん → 2.2 。

 Cさん → 2.1 。

 Dさん → 0.8 。

(疲労度基準値は、0.8~2.0)


疲れているという実感はないと答えていたのに、Aさんが 一番高い疲労度になってる。


一番高いAさんと、一番低いDさんの、違いは何なのでしょうか?




筋肉の疲労と違い、脳疲労には、痛みなどの自覚症状がありません。

しかし、それを知らせる 3つのサインがあるのだとか。



[飽きる]


飽きてくるというのは、疲労の入り口といったイメージ。


1つの作業に集中し続けると、脳の一部が酷使されることになり、活性酸素が発生するなどして、神経が傷つくのだそう。

そうなる前に、脳が「飽きる」という指令を出しているのだとか。


こういう時は、思い切って、違う作業をするとよい。

その方が効率がいいし、脳にもやさしいと。



[眠くなる]


これは、脳を休めたり、リフレッシュさせた方がいいというサイン。



[ミスが増える]


パフォーマンスの低下は、脳疲労の疑いが。



Aさんは、「飽きる」「眠くなる」など脳疲労のサインがあるのに、放置してたんです。


それに対して、Dさんには、こんな特徴が。

「同僚とよく話す」「時には、席を立って、話したり聞いたり」

これが、メリハリがついた作業になっていたようです。

知らないうちに、気晴らしをしながら仕事をしていることになってる。


飽きが来たら、頑張りすぎるよりも、気分転換して、違う脳の領域を使う方がよいのだ。




でも、疲労度が高いAさんは、どうして、疲れていないと感じていたのでしょうか?


その理由が、「マスキング」だという。

脳のマスキングとは、やりがいや達成感、喜びなどを感じると、脳の前頭葉という部分が、疲労感のサインを かき消してしまうこと。

そのため、実際は脳疲労が溜まっているのに、サインが出ても気づかないんです。


Aさんは、夜のランニングが日課。

やり続けないと気が済まない性分のようです。

Aさんの場合、昼休み中も仕事を続けるなど、この兆候が表れていました。

つまり、決めたことをやり続けるという「達成感」や「義務感」により、脳がマスキングされた状態になっていたんですね。

そのため、実際は疲労が溜まっているのに、感じにくい状態になっていたようです。


このまま放置してしまうと、疲労が蓄積していることに気づかず、重篤な疾患に陥ってしまう可能性もあるという。

なので、注意が必要なんです。


知らず知らずのうちに溜まってしまう、脳疲労。

「飽きる」「眠くなる」「ミスが増える」

3つのサインに早めに気づいて、休憩や気分転換を心掛けましょう。




ドクネット


引き続き、疲労の専門医、理化学研究所の片岡洋祐 先生に、教えてもらいましょう。


脳のマスキングとは、「やりがい」「達成感」「喜び」などで、疲労感がかき消されている状態のこと。

実際には疲労があるのに、それを感じにくくなるので、そのまま放置すると、脳疲労がなかなか取れません。

いわゆる、慢性疲労の状態に陥る可能性も。





<疲労回復のウソ・ホント>


次のランキングは、疲れを取るためにしていること、トップ5。


 第1位:寝る・身体を休める。

 第2位:入浴・半身浴。

 第3位:甘いものを食べる。

 第4位:ぼ~っとする。

 第5位:運動・身体を動かす。


実はこの中に、疲労回復には あまり効果がないことがあるんです。


それは、3位の「甘いものを食べる」こと。


片岡先生の解説。

「疲れを癒すために、必ず甘いものを食べるっていうのは、あまり勧められることではないですね」

甘いものを食べることは、気分転換にはなりますが、たくさん食べても、疲れが取れるわけではありません。




原因不明の病


ササミ
最後は、単なる疲れではない病について。



[体験談]


大阪にお住いの、28歳女性。

異変に気づいたのは、別の病気がきっかけでした。

インフルエンザにかかり、それは治ったはずなのに、関節痛や40℃近い高熱の時のような動けない疲労感が、抜けない。

咳や熱などの症状は治まったのに、疲労感だけが残ったんです。

身体を起こして、服を用意して、というのにも、消耗する状態。

歯磨きで、腕が筋肉痛になるほど。


いったい、どうなってしまったのか?

藁(わら)にもすがる思いで、病院へ。

しかし、いろんな検査をしても、異常なし。

病院を何か所まわっても、明確な診断は出ません。

痛み止めなどの対処療法で、紛らわすのみでした。


自分の身に起こった異変の正体が分からず、大きな不安を抱えながら、過ごすことに。

身体を思うように動かせないため、仕事も辞めざるを得ませんでした。

職場では、「体調改善のために努力してるの?」「疲れてるだけでしょ?」と言われることもあったとか。


何とか原因を知りたいと、自分の症状をもとに、インターネットで検索。

そして、現在も通っている病院を見つけました。

大阪府は大阪市にある、ナカトミファテイーグケアクリニック。


発症から、およそ半年。

告げられた病名は、「慢性疲労症候群」でした。


いったいどんな病気なのか、ナカトミファテイーグケアクリニックの院長、中富康仁 先生に、教えてもらいましょう。

慢性疲労症候群とは、それまで元気に働いていたような人が、突然動けなくなる。

それに、筋肉痛、関節痛、思考力低下、睡眠障害などの症状が、6か月以上続くという状態のこと。

成人発症の場合は、30~40代に多いという。

患者数は、日本で約30万人。

微熱や頭痛などを伴う強い疲労感が、6か月以上続くといいます。

単なる疲労とは異なり、症状の重い人はベッドから起き上がることもできず、日常生活に大きな支障をきたすことも。

血液検査などの客観的な数値では判断しにくく、診断が難しい。

しかも、特定の原因は、見つかっていません。

ただ、負担が重なった時、ストレスが加わった時に、なりやすいと言われているそう。

仕事で昇進したり、環境が変わったり、出産後など、そういう時になりやすいという話も。

感染症をきっかけに発症する事例もあるという。


【慢性疲労症候群】

長期間にわたる原因不明の疲労を主症状とする症候群。微熱・咽頭痛・筋力低下・リンパ節の腫れなどの副症状がある。 CFS 。(大辞林)

健康に生活していた人が、ある日突然、原因不明の強い全身倦怠感(けんたいかん)におそわれ、通常の生活が送ることが困難になる病気。重度の疲労感とともに微熱・頭痛・脱力感・思考力の低下・抑うつなどが長く。ストレスや遺伝的要因による神経・内分泌・免疫系の変調に基づく疾患とされるが、原因は十分に解明されていない。CFS(chronic fatigue syndrome)。(大辞泉)




今のところ、特効薬がないのが現状。

なので、基本的には、対症療法になります。

睡眠の治療であったり、痛みの治療であったり、その人に応じた治療になるとのこと。



体験談の女性の場合、専門医を受診してから、約2年。

漢方薬とビタミン剤の投薬治療を続けており、現在は少しずつ、外出できる日が増えてきていると言います。





<単なる疲労と 慢性疲労症候群の 見分け方>


<慢性疲労症候群の3大チェック>

(1) 熟睡感がない。

(2) 認知機能の低下。

(3) 関節痛・頭痛・微熱。



認知機能の低下は、例えば、頭に靄(もや)がかかったような状態が続くなど。


3つのうち、2つ以上が当てはまり、さらに、病院を受診しても原因不明の場合は、慢性疲労症候群の疑いが強まるという。

気になる人は、近くの総合診療科を受診してください。



慢性疲労症候群の場合は、通常の疲労とは違い、そうとう重篤な症状です。

場合によっては、介護がないと 1人で生活できないケースも。


普通の疲労とは違うんだという、理解を。





すべての疲労は脳が原因2 <超実践編> (集英社新書)



こころが軽くなる気分転換のコツ (だいわ文庫)






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