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【目の病気】スマホ老眼&隠れ斜視/ゲンキの時間

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スマートフォン時代の今、増えているのが「スマホ老眼」。毛様体筋が緊張し、ピント調節ができなくなる。

肩こりや頭痛の原因にもなる、「隠れ斜視」。遮眼子によるチェック方法や改善法を紹介します。

白内障になると、認知症のリスクが2倍に。片目わずか5分という手術はどんなもの?


10月10日「目の愛護デー」を前に、目の病気を勉強しちゃいましょう。


ドクネット:三井記念病院 赤星隆幸 眼科部長。

ゲンキリサーチャー:ずん(飯尾&やす)。



2016年10月9日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「~ 頭痛や肩コリ 認知症にまで!? ~ 現代人が抱える目のトラブル」「認知症につながる目の病気」からのメモ書きです。




ゲンキの時間 スマホ老眼 隠れ斜視 白内障




スマホ老眼


ササミ
Googleマップに、自撮り、ポケモンGOなどのゲームや、Twitter。

老いも若きも、スマートフォンを使う時間が増えてきました。


が、なんと、それが目の病気につながることも。

さらには、認知症のリスクを2倍にしてしまう目の病気があるのだという。



まずは、スマホ老眼のチェックから。


<スマホ老眼チェック>

 (1) 目が充血する。

 (2) スマホを操作した後、遠くを見ると、ぼやける。

 (3) 画面を離した方が、スマホの文字が見やすい。

 (4) 夕方になると、画面が見えづらい。



このうち、1つでも当てはまると、スマホ老眼である可能性が!



専門家の話を聞いてみましょう。

東京都は三鷹市にある、杏林大学医学部付属病院。

アイセンターの 山田昌和 先生です。



<スマホ老眼の症状は?>

近くのものを見ている状態から、パッと顔を上げて 遠くを見た時、あるいは逆に、遠くのものから 近くに視線を移した時に、ピントが合いにくい。あるいは、ピントが合うのに時間がかかる。



<普通の老眼との違いは?>

一般的な老眼は、水晶体というレンズが硬くなってくることで起きる。


そもそも目は、レンズの役割をする水晶体が 厚さを 毛様体筋で調節することで、ピントを合わせています。

ところが、加齢とともに毛様体筋が衰え、水晶体が硬くなって、厚さの調節ができなくなるんです。

老眼で近くのものに焦点が合わなくなるのは、「毛様体筋と水晶体の老化」が原因。

年を取ることは避けられないので、誰もがいずれなり得ます。


一方、スマホ老眼は、年齢に関係なく、若い人にも起きるのが特徴。

スマホなどの利用時間が増えると、近い距離で同じものを見続けることになるので、水晶体を伸び縮みさせる筋肉が緊張し、凝って固まってしまったような状態になってしまうんです。


「毛様体筋」は、遠くを見る時にゆるみ、近くを見る時に緊張します。

パソコンと目の距離は、約50センチ。

読書だと、約30センチ。

これがスマホだと、約20センチ。かなり顔に近いですね。

スマホを長時間使い続けると、毛様体筋が凝り固まり、遠くを見た時もコリが取れなくなり、ピントが合わなくなるのだ。

そのまま放置すると、回復するのに時間がかかったり、慢性化する可能性が。


スマホ老眼が慢性化すると、本当の老眼への移行を早めてしまう!



<スマホ老眼の予防法>

遠くのものをボンヤリ見ると、目が休まる。

遠くだと、ピント合わせをする毛様体筋が、リラックスした ゆるんだ状態になります。

スマホなどを長時間使用する場合は、30分に1度は窓の外を眺めるなどして、毛様体筋を休めましょう。





かくれ斜視


ササミ
スマホによる影響は、他にも。

自律神経失調症のような症状を伴う、怖ろしい隠れた症状がある。

それは、「隠れ斜視」

頭痛や肩こり、吐き気、めまいに、つながるのだという。



<隠れ斜視チェック>


「遮眼子(しゃがんし)」という視界を遮るための器具を使います。

一点を見つめ、遮眼子を片目に当て、外す。

この時、眼球が動いたら、隠れ斜視。


遮眼子



かくれ斜視





<隠れ斜視とは?>

眼球を動かす筋肉がアンバランスで、潜在的に両目の視線の向きがズレている状態のこと。

普段 両目で見ている時は、無意識のうちに視線を修正しているのですが、視界を奪うと、その眼球にとって楽な位置に移動してしまうんです。

ほとんどの場合は、外側に移動してしまっており、遮眼子を外すと眼球が内側に移動する。




隠れ斜視




山田先生によると、隠れ斜視は珍しいことではなく、ズレが少ないものまで入れると、3人に1人は目の位置が少しズレているのだという。


隠れ斜視の人は、眼球を動かす筋肉に常に負担がかかっており、疲れ目になりやすい傾向が。

隠れ斜視が進むと、目の疲れや頭痛がひどくなることもあるし、場合によっては、吐き気のような強い症状を伴うことも。

さらには、隠れ斜視が本当の斜視になって、ものが2つに見えたり、見た目で分かる斜視になることもある。


スマホなど近くのものを見る場合は、より内側に目を寄せる必要があるため、負担はさらに大きくなり、隠れ斜視を進行させてしまう恐れがあります。

進行を防ぐには、目の酷使は禁物。

温めるなどして、目の筋肉をほぐすのも効果的です。

また、光の進路を修正する「プリズムレンズ」が入ったメガネも、隠れ斜視の修正には有効。

目の負担を減らすことができる。


かくれ斜視の対策





改善法もあります。


<隠れ斜視の改善法>

顔の前に人差し指を立て、見つめます。

この人差し指を、前後に動かしてください。

前後10回を、朝と晩の2回やると、効果的。



隠れ斜視改善法





白内障の手術


ササミ
続いては、白内障についてです。

なんと、白内障が認知症につながるのだという。


東京都は千代田区にある、三井記念病院。

白内障治療のエキスパート、眼科部長の 赤星隆幸 先生に伺います。



<白内障って、どんな病気なの?>


白内障とは、本来なら透明なレンズである水晶体が、加齢などで濁る病気。

近視が進む、二重に見える、まぶしい、などの症状が現れる。


最終的には水晶体が完全に白く濁り、視力が全くなくなってしまうという。




<白内障と認知症との関係は?>


五感の情報の8割以上は、目から入ってくると言われています。

目からの情報は脳を刺激するのですが、その情報がなくなると、うつ病になったり、認知症が進んでしまうことがあるのだとか。

白内障などの視力低下は、認知症リスクが2倍になるというデータもある。




<どんな治療法が有効なの?>


眼科を受診すると、まず点眼薬が処方される。

これは白内障の進行を抑えるには有効ですが、濁ってしまった水晶体を透明に戻すことはできません。

根本的に見えるようにするには、手術だけが唯一の治療法となる。



その手術は、片目5分で、両目でわずか10分程度。

濁っている水晶体をきれいに取り除いて、新しく人工的なレンズを入れます。

そのレンズには、2つのタイプが。


「単焦点レンズ」:遠距離と近距離、どちらかにピントが合う。

「多焦点レンズ」:遠距離と近距離、両方にピントが合う。


単焦点レンズでは、術後もメガネが必要になります。

保険適用の手術が可能で、3割負担の場合は、両眼で 約10万円程度になる。


多焦点レンズは、3重焦点の場合、遠距離・中距離・近距離と、すべてにピントが合う。

こちらだと、術後、老眼鏡も必要なし。

ただし、保険適用外の手術で、費用は両眼で 約100万円。

(2重焦点は、先進医療保険適用が可能)


趣味や仕事など、自身のライフスタイルによって、選択できます。




<白内障の手術>


以前は注射で行っていた麻酔ですが、現在は点眼で行えるようになった。


まず、眼に、幅1.8ミリの小さなメスを入れる。

次に、その切り口から、先端がナイフ状になった器具を入れ、水晶体を細かく割ります。

続いて、超音波で水晶体をさらに細かく砕き、吸引。

濁った水晶体を、きれいに取り除く。

直径6ミリのレンズを丸くたたみ、1.8ミリの切り口から、入れ、広げる。

傷口は最小限におさえられるため、縫合は必要ありません(無縫合手術)。


眼帯も必要なく、即日帰宅が可能。

術後すぐに視力が回復するのも、点眼麻酔での手術の特徴だという。
 



ドクネット


引き続き、三井記念病院 眼科部長の 赤星隆幸 先生に、教えていただきます。


赤星先生は、満里奈さんのお母さんのオペも行ったのだとか。


さて、白内障の手術のタイミングですが、赤星先生はこうおっしゃっています。

「人それぞれ、どれぐらいの視力が必要かは違いますので、それぞれの人の日常生活上 不自由が出てきた時点で、手術をお考えになられたら、よろしいかと思います」


手術は、ダイヤモンドのメスで 2ミリ以下の小さな傷口で切り、一切 縫いません。

なので、痛みはないそうです。

術後、約2か月は点眼薬をさし、その間、定期的に診察を受ける必要があるとのこと。


眼内レンズは、近視、遠視、乱視、老眼と、それぞれに適応したものがある。

なので、主治医の先生とよく相談して決めてほしいと。

なぜかというと、いったん移植したレンズは、簡単には交換できないから。

一生使うレンズなので、慎重に決めてほしいと。





白内障適齢期―手術4分、入院不要、世界に誇る赤星式手術 (片寄斗史子聞き書きシリーズ―100歳までいきいき生きる国民医のアドバイス)



白内障のひみつ






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